涅槃岳(1376m)笠捨山(1352m)地蔵岳(1250m)
大 峰 奥 駈 南 部
H18年9月27日〜29日
参加 5名

コース
1日目 R425白谷トンネル東口駐車〜笠捨山〜槍ヶ岳〜地蔵岳(ピストン)〜行仙宿泊
2日目 行仙宿〜行仙岳〜倶利迦羅岳〜転法輪岳〜阿須迦利岳〜証誠無漏岳〜涅槃岳(ピストン)〜平治宿泊
3日目 平治宿〜転法輪岳〜倶利迦羅岳〜行仙岳〜白谷トンネル東口
釈迦ヶ岳以南の深い大峰南部は何度も目にすることはあっても未踏の地域でした。まだ紅葉には早い初秋の静かな奥駈南部に3日間浸って来ました。
出会ったもの鹿2頭、リス1匹、小鳥数羽、萩、ススキ、キノコ、巨木、人間少々…
27日 白谷トンネル東口〜奥駈道出合〜行仙宿〜笠捨山〜槍ヶ岳〜地蔵岳〜行仙宿(泊)
下北山村から十津川へのR425を白谷トンネル東口まで走ります。平日でもあり誰も駐車していません。

(白谷トンネルはこの下)
登山口は少し戻ったところ、NTTの専用道路で行止まりと書いてある看板に登山口の標示板がくくり付けてあります。
変ですね、でもここが登山口です。

急な階段を上るとまた階段、続いて階段と奥駈道に出合う半分ほどがNTTの鉄階段です。途中作業小屋などもあり小1時間で奥駈道に出合います。北に5分で行仙岳ですが明日通る予定なので今日は南に折れて行仙宿で昼食をとり荷物をデポして笠捨山へ向かいます。
いくつか小さなピークを通過します。笠捨山直下は行者があまりの苦しさに笠をかなぐり捨てたと言われる所、頑張って上っているのに後から「そろそろ笠でも捨てようか…」と時を得たギャグに大笑いしました。山頂は狭いけれど南の山が重なって山深い大峰の大展望です。

急降下して笠捨山を下り、槍ヶ岳への上りになります。本日唯一の木の根がらみ、岩場、鎖場です。
槍ヶ岳手前に「捲道危険」の立札あり。これは危険だから捲道を行きなさいなのか?捲道が危険だから直登しなさいなのか?分かりませんが結局槍ヶ岳は捲きました。
岩場とキレットを過ぎるといち早いドウダンツツジの紅葉にホッと一息つきます。

(槍ヶ岳)
槍ヶ岳から地蔵岳はすぐですが、キレットと岩場、鎖場です。
地蔵岳は狭い山頂で展望はありません。今日はここで引き返し行仙宿まで戻ります。通過したピークの同じ数だけ忠実に踏んで帰ります。
行仙宿は大きな宿で(35名収容)ボランティアの方が管理して下さっているそうです。水場は10分ほど下ったところにあるようです。(行っていません)大きないろりに自在鉤、薪、毛布、その他備品も充分備えてあり快適です。(トイレ有り)
1宿1000円と備品を使用した場合備品代として1000円を志納箱に入れるようになっています。
何時頃でしょうか、もう真っ暗で当然今日は貸切状態と思いきや、突然何の物音も足音も無くトイレに続くドアが開いて「失礼します」と女性の声!
もう腰が抜けるくらいビックリしました。私は逃げ腰で声も出ません!
聞けば奥駈を北から南へ1週間の単独山行で今日が5日目(関東から)、同宿と言うことになりました。それにしてもあの鬱蒼とした道を夜、一人で…。目が点〜…〜…
今夜はLヨーチャンが用意して下さったビーフステーキ(au産)です。フライパンでサッと焼いて塩 コショウで出来上がり、超簡単で美味しくいただきました。
いろりの火が赤々と燃えて暖かく、空にはキラキラのお星様、三日月、童話に出てくる絵のような一夜です。
コースタイム
トンネル登山口 10:20→奥駈道に合流 11:23→行仙宿11:25〜12:20→笠捨山 13:35→地蔵岳 14:45→笠捨山 15:50→行仙宿 16:58
28日 行仙宿〜行仙岳〜倶利迦羅岳〜転法輪岳〜阿須迦利岳〜証誠無漏岳〜涅槃岳(引き返し)〜平治の宿(泊)
東の空が明るく燃えて静かな朝です。今日もきっと良い日!と直感します。

朝の大峰。
雲海に陽がさしてとても神秘的です。さすがに大峰のこの景観には私如き凡人も神聖な気持ちになります。

行仙岳は電波塔、反射板などあり国道からもよく見えていました。展望の良い山頂です。ここにも巨木が。

正面に大きい釈迦ヶ岳、孔雀岳、北西に中八人山、奥八人山のなだらかな山々。

大きく下り、怒田の宿跡を過ぎて倶利迦羅岳への上りに入ります。植林、自然林とまだまだ緑が美しく、初秋の心地良い冷気が爽やかです。まだ紅葉には早いですが多分1週間もすると色付くのではないかと思える雰囲気です。

1ヶ所鎖場あり、崩落、落石しやすいところです。広葉樹の中に赤い幹のヒメシャラがとてもきれいです。ヒメシャラの樹は触れるとこの時期は本当に冷たいです。この縦走路は平坦な道は大変少なくほとんど同じ高度であってもアップダウンの繰り返しです。下っては上り、上っては下り、後から「ひと上り30分やな〜〜〜」の声が…、全くその通りです。
縦走路には森をずっと守ってきた巨木が多いです。ブナ、ミズナラ、スギ、ヒノキ、ヒメシャラ、どの木も長い歴史を刻んで動じない、この森になくてはならない存在です。
ひときわ大きいミズナラの樹、幹周り5.4mです。

大きな樹に触れると大地に触れる感覚と同じ大らかな気持ちになれ、明日の元気をもらっています。弥山、八経に見られる立ち枯れはほとんどなく、緑いっぱいの大原生林に感激します。立ち枯れがないのは多分植生が違うのでしょう。

名のない(分からない)ピーク、山名板のあるピーク、総じて50以上の峰が連なる大峰奥駈道です。いくつピークを踏んだことでしょう、定かではありません。倶利迦羅岳、転法輪岳、阿須迦利岳、証誠無漏岳と一山毎にすべて上りと下りをきちんと繰り返します。山名が非常に難しいのは登山道じゃなく修験道なのですから…

(倶利迦羅岳)
気持ちの良いブナ林を通り、明るく広い涅槃岳に到着します。山が大きく山頂も広く、その分上りも緩やかで快適でした。今回はここまでですので中休憩です。
心地良い疲れを感じ、午後の日差しを背にぼ〜んやりして時間を止めてしまいたい心境です。

(涅槃岳)
ひとひら黄色い葉っぱが舞い落ちます。

(涅槃岳山頂)
涅槃岳から平治の宿まで引き返し今日は平治の宿泊りです。平治宿は15名収容でここも昨日の行仙宿と同じボランティアグループが管理して下さって備品も備えられています。水場は10分ほど、今日は男性3人が汲んで来て下さいました。その間にいろりに薪を運び、テーブルを出し、銀マットを敷いて夕餉の準備、今夜はうなぎ丼です。
コースタイム
行仙宿 6:15→行仙岳 6:45→怒田の宿跡 7:10→倶利迦羅岳 8:30→平治の宿 9:55〜10;20→持経の宿 11:20(昼食)11:55→阿須迦利岳 12:25→涅槃岳 13:40〜14:00→平治の宿 16:10
29日 平治の宿〜転法輪岳〜倶利迦羅岳〜行仙岳〜白谷トンネル東口
3日間爽やかな秋を感じて、大らかな山々に抱かれ、秋の風に吹かれ、巨大な森の樹に触れて、山の風と土の匂いを持って今日は下山です。
平治の宿から転法輪岳、倶利迦羅岳、行仙岳を経て白谷トンネルへ下ります。
静かな初秋の山満喫でした。
コースタイム
平治の宿 6:30→行仙岳 9:15→トンネル東口 10:30